活動概要 > はじめに

活動概要

はじめに

ゲノムに書き込まれている大量の遺伝情報は、生命現象の根幹をなす基本データです。ゲノム科学は、1990年代のヒトゲノム計画を契機に誕生した比較的若い学問分野ですが、ゲノム解読が提供する網羅的な情報をもとに研究を進めることが大きな特徴となっています。この流れを支えてきたのが、次世代シーケンス技術に代表されるゲノム解析技術の進歩です。
次世代シーケンシングが生み出す大量のゲノムデータを扱う先端的ゲノム科学研究は、生物学と情報学/統計学とが一体化した新しい研究スタイルで進められており、基礎生物学、医学生物学、農学などの生命研究分野全体に大きな革新をもたらしています。

ゲノム解析技術の進歩による大規模国際プロジェクトの展開

文部科学省ゲノム特定領域研究では、まず実用化の進んだマイクロアレイ法を用い、ゲノム医学研究班を中心にさまざまな多因子性疾患の全ゲノム関連研究を実施しました。その後の次世代シーケンシングの普及に伴い、ゲノム医学分野では、ヒト全ゲノム及びエキソームの再配列決定へのシフトが進んでいます。 2008年には、ゲノム特定領域に設置されたMedical Whole Genome Re-Sequencing委員会が中心となってゲノム解析技術、倫理、科学的意義などの各側面から検討が行われ、拠点施設が備えるべき管理条件(入室制限、計算機のオフライン化、情報管理など)を含むガイドラインが設定されました。 これを受け、国立遺伝学研究所ではDNAシーケンシングセンターに指紋認証入室管理区域を設置し、2009年から当該ガイドラインを遵守したヒト個人ゲノム解読を開始しています。

国立遺伝学研究所は、学術コミュニティからの大規模で高度な次世代シーケンシング要請に随時応えるべく、国内唯一のアカデミアセンターとして大規模DNAシーケンシングセンターの整備を継続的に進めています。2011年度には先端ゲノミクス推進事業が予算化され、その実施母体となる先端ゲノミクス推進センターが2011年10月に設置されました。